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5歳児発音チェックシートとガイドブックが完成しました

更新日:2 日前


このたび、『5歳児の発音チェックシート』と『5歳児の発音評価ガイドブック』が完成しました。


作成にあたり、アンケートにご協力いただきました皆様、クラウドファンディングや個人的なご寄付で資金面を助けてくださった皆様、インタビュー等でご意見をお寄せくださった皆様、学会等でご助言をくださった皆さま、本当にありがとうございました。

心より御礼申し上げます。


この2つのツールは、5歳児健診を担当する方々が対象のお子さんの発音の評価をする際に役立つ指針となることを目指して作成されました。また、保育関係の方々や保護者の方々が日頃お子さんの発音について気になっていることがある場合に、5歳からどのような対応をとるのが安心かを知るための手がかりとしてもお使いいただけます。


子どもの発音の発達過程はさまざまです。そこで、健診時に「年齢相応の発音かどうかの判断に迷う」、あるいは、日々の生活の中で「同じ年齢の子どもと比べて少し気になる」「どのように見守ればよいのか分からない」といった場面が出てくることもあるかと思います。そのような時に本ツールを手に取り、活用していただければ幸いです。


『5歳児の発音チェックシート』『5歳児の発音評価ガイドブック』のデータと、使用方法についてはウェブサイト上で公開しております。



ぜひご覧いただき、お役立ていただけましたら幸いです。


また、クラウドファンディングのリターンで成果物の送付を選択くださった皆さまや、インタビューにご協力いただきました自治体さまには順次チェックシートの発送作業を進めております。近日中にお手元に届くかと思いますので、よろしくお願いいたします。


『5歳児の発音チェックシート』と『5歳児の発音評価ガイドブック』の2つのツールを通じて、5歳児に関わる専門職の方や保護者の方が、お子さんの発音の発達をより安心して見守り、必要な場合には確実に専門機関や相談窓口につなげられるようになることを製作者一同願っています。


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『5歳児の発音チェックシート』について

 なるべく少ない項目のチェックで、5歳児の発音を簡単に評価し、適切な相談先へつなぐことのできるツールです。


【一般的な使用方法】

 発音チェックシートの①から⑥の順番に、それぞれの語句を検査者が声を出してお子さんに発音の見本を示してください。そして、お子さんにその言葉を同じように言ってみるように伝えてください。

 回答がありましたら、検査者はお子さんのことばが正しく聞こえたかどうか判断し、「はい・いいえ・わからない」のいずれかに☑をつけてください。

 「いいえ」や「わからない」に☑が入った場合、その右側の欄にどのような対応をとったらよいかの目安(推奨される対応の目安)がありますので、参照してください。

 チェックの語句は①から⑥までありますが、☑がついた項目の推奨される対応が、A(早期医療機関受診の推奨)、またはB(ことばの相談推奨)に当たった場合はそれより下のチェックは省略して構いません。

 推奨される対応には、[A:早期に医療機関を受診することをすすめる][B:ことばの相談ができる機関*や言語聴覚士に相談するようすすめる][C:5歳では経過観察可能**]の3パターンがあります。ただし、これらはあくまでも目安ですので、心配な点がこの枠内におさまらないようでしたら、医師や歯科医師、言語聴覚士等の専門家の判断を仰いでください。また、判断基準は5歳時点での発音の基準ですので、今回は経過観察可能と判断されても今後の経過に注意し、6歳になっても変化がなかったら発音の相談をすることを留意しておくようお伝えください。

 それぞれの発音に対してなぜそのような対応が推奨されるかの根拠やより詳しい発音の説明を知りたい方は、あわせて『5歳児の発音評価ガイドブック』をご覧ください。


【簡易的にチェックする場合の使用方法】

 時間等の関係で健診時に発音チェックシートの全項目を実施することができない場合は、①から③のチェック項目を優先的に実施してください。


【5歳児健診で事前問診票を活用する場合】

 健診前に保護者へ問診票を配布している場合、問診票の質問項目に発音チェックシートの検査語句を入れていただいて、保護者からの回答を得ておくと、集団健診での発音チェックの時間短縮が可能になります。

 発音チェックシートの下の「5歳児健診の事前問診で発音をチェックする場合の例」の4つの語句 (「ばばば」 ・「かきくけコップ」 ・「たちつてトマト」 ・「はひふへホーホー」)がはっきり発音できるかを事前問診票で質問し、〇がつかなかった項目があれば、健診時にその部分の発音をチェックをしてください。その後の推奨される対応は上の【一般的な使用方法】に示した方針と同じです。


【おすすめポイント】

 ・5歳児健診担当の方へ

 この発音チェックシートを活用すると、最小限、短時間のチェックでお子さんの発音の傾向を把握することができます。さらに、その結果から、保護者に対してどのようなアドバイスをしたらよいかや相談機関への紹介が必要かを判断することが容易になります。

・保育関係の方、保護者の方へ

 この発音チェックシートを活用すると、これまで何となく感じていたお子さんの発音の違和感の理由を整理することができます。さらに、これを受けて今後受診や相談が必要になるか検討することができます。


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『5歳児の発音評価ガイドブック』について

  『5歳児の発音評価ガイドブック』は、5歳のお子さんの発音について、発達の目安の時期や評価基準等について言語聴覚士が詳しく解説しています。ここでは一般的な発音の発達に関する知識を紹介するとともに、実際によくある発音のケースを一つ一つ取り上げ、それに対する評価と対応について多くのページを割いて説明しています。さらに、少し専門的になりますが、対応や指導の根拠となる発音のしくみについても解説しています。さまざまな職種の方の用途に応じてお使いいただけるよう心がけました。


 本書の大きな枠組みは次のようになっています。

第1章 子どもの発音の発達とその誤りの概要

第2章 5歳児の発音の概要

第3章 それぞれの発音の誤り方の原因と対応

第4章 発音の相談先や練習

第5章 Q & A


【おすすめポイント】

・第2章の表4は、発音の誤り方のパターンとその評価、対応方法が一覧表になっていますので、個々のお子さまの発音の気になる部分を50音順に探してご覧いただけます。

・第2章の表5は、すぐに対応した方がよいケースから経過観察可能なケースまで重症度順に発音の誤り方のパターンが一覧表になっていますので、特に健診等で一度に多くのお子さんに短時間で評価やアドバイスをしなくてはならない場合に役立ちます。

・第4章では発音の相談が可能な機関や施設について例示しています。発音に関して受診や相談が必要だと判断された場合、どこに相談すればよいのかの情報があまりないことがありますが、第4章はなるべく幅広い領域の発音の相談先を取り上げていますので、それぞれの地域の実情に応じて相談先を紹介する際の手がかりになります。

・Q&Aでは、みなさまから多く寄せられる疑問・質問を取り上げています。この中に読者の方が日頃気になっているところがありましたら、まずQ&Aを読んで疑問を解消し、さらに深く知りたいことは第1章から第4章の該当する箇所を見るという使い方もしていただけます。

・各音の構音点と構音方法を説明するイラストもふんだんに盛り込んでありますので、言語聴覚士の方がケースの構音評価を整理し、指導方針を立てる際にも役立てることができます。


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