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ことばの相談だより~「様子を見ましょう」と言われていたDくん(小学5年生)のおはなし~


はじめに

発音の心配事がある時、様子や年齢によっては、自然に改善する可能性が高く「様子を見ましょう」と案内されることは多々あります。もちろん、成長とともに自然に改善する場合はたくさんありますが、十分な自然改善に至らない、ということもあります。

今回は、小学5年生のDくんのお話をご紹介します。


ご相談の内容

Dくんは、活発で明るい小学5年生の男の子です。

小学校低学年の頃、学校の先生から発音について指摘され、ことばの教室を勧められたそうです。ただ、勉強も運動もよくでき、学校生活を楽しく送っていたことや、ご家族も聞き慣れていて大きな違和感を感じていなかったこと、また「そのうち自然によくなるかもしれません」と言われたこともあり、そのまま様子を見ていらしたそうです。

高学年になると、お友達から発音について指摘されることが増え、本人も「治したい」という気持ちを持つようになり、当法人のことばの相談を利用されました。


Dくんとの練習の様子

初回のことばの相談では、「がむ」が「だむ」、「からす」が「たらす」のように、音が置き換わる発音がみられました。これは「未熟構音(幼児構音)」と呼ばれる発音の特徴です。

未熟構音は、育ちの過程で一時的にみられることもあるため、自然に改善してしまう場合も多々あります。ただ、Dくんは高学年になるまで誤りが残っており、なおりかけているような状況も伺えませんでした。本人も気にされており、保護者の方にも症状をご説明したところ、構音訓練の開始を希望されました。  ※未熟構音についてはこちらをご参照ください


通級での訓練が難しい状況であったため、オンラインでの発音練習を選択されました。

練習では、一つひとつの音づくりから丁寧に取り組みました。

高学年ということもあり、自分で練習のポイントを理解しながら進めることができ、ご家族にも宿題への取り組みを支えていただいたことで、順調に正しい発音を獲得することができました。

発音への自信がついたことで、学校でも新しい役割に積極的に挑戦していると、ご家族から嬉しいご報告をいただいています。



STからのひとこと

未熟構音(幼児構音)は、成長とともに自然に改善することも多いため、「少し様子を見ましょう」と伝えられる場合があります。一方で、Dくんのように高学年になっても自然に改善しないこともあります。

発音の練習は、高学年や中学生になってから始めても改善が期待できます。

「そのうちなおると言われたけれど、小学校入学以降も残っている」

「本人が発音を気にするようになってきた」

と感じたときは、年齢に関わらず、ぜひお気軽にご相談ください。



このシリーズは、実際の利用者様の経過に基づいて国家資格を持つ言語聴覚士が執筆しておりますが、利用者の方のプライバシーを最優先に考え、特定の個人が推測されないよう、複数の類似症例を統合したり、背景設定を変更したりして構成しています。ご紹介する経過や結果は、あくまで当法人で実施している実際のオンライン言語療法に基づいた一例として参考にしてください。



当法人は、発音やことばに関して悩み事があるけれど


・どこに相談したら良いか分からない...

・近くに言語聴覚士のいる機関がない...

・待機期間が長い状態になっている...

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などの場合にも、どなたも言語聴覚士に繋がりやすい社会を目指して活動を行っています。

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